県内無形民俗文化財

山形県指定無形民俗文化財や県内各市町村の指定無形民俗文化財を紹介します。現在では、後継者が無く見ることができないものもあり、貴重な映像となっております。

無形文化財

■総宮神社の獅子舞

総宮神社獅子舞保存会(長井市 2012-09-15)
分類:獅子踊   地方:置賜
市町村名:長井市

制作年:平成24年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:27分34秒

 毎年5月に行われる黒獅子祭りで有名な長井の獅子舞である。獅子頭に波頭を表した大幕をつけ、多数の舞手が入る獅子は「むかで獅子」と呼ばれる。長井の獅子頭は目玉が丸く突起しており、前後に面長、漆黒の獅子頭は「蛇頭」と呼ばれるこの地域特有のものである。この獅子舞は安産や火伏せ、厄除け、子供の成長等を祈願する伝統神事として長井市内約40の神社に伝わっている。

■鹿楽招旭踊

鹿楽招旭踊保存会(山形市 2012-08-07)
分類:獅子踊   地方:村山
市町村名:山形市

制作年:平成24年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:15分30秒

 7頭で演じるシシ踊りで、この系統のシシ踊りは、いずれも山寺からいただいた木製の斧を背中に持っているのが特徴である。踊りは「道太鼓」「庭歌」「剣の舞」「カカシ」の4演目からなり、笛、太鼓のお囃子がある。以前は「回向歌」もあり、「このなよ 御前は磐司の御前よ 獅子がなよ 参りきて 拝み上げます南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」という特徴的な供養の文言がある。

■熊野神社の舞楽および稚児舞

熊野神社舞楽連中(南陽市 2012-07-24)
分類:舞楽   地方:置賜
市町村名:南陽市

制作年:平成24年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:18分53秒

 稚児舞は、舞楽・能楽・人形芝居・歌舞伎等、民間に伝えられ民俗化して定着し伝承されてきた民間芸能の中のひとつである。宮内熊野神社の稚児舞は、延年の舞の流れをくむといわれる。延年の舞とは平安末期ごろから鎌倉室町期にかけて寺院で育成された舞。山形県南陽市の宮内熊野大社で、毎年7月の例祭に奉納される稚児舞は、南陽市の無形民俗文化財に指定されている。

■津谷神楽

津谷神楽保存会(戸沢村 2012-08-20)
分類:神楽   地方:最上
市町村名:戸沢村

制作年:平成24年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:22分43秒

 神楽は、日本の神道の神事において神に奉納するため奏される歌舞。津谷神楽は、約250年前の元文年間の重なる大洪水による飢饉や疫病が流行したとき、五穀豊穣無病息災を願って津谷太子堂に奉納されたのが起源である。津谷神社祭りは、山車が地区内を練り歩き、その後に御神輿渡御、津谷神社で舞う津谷大々神楽の奉納で幕を閉じる。津谷神社祭りは毎年8月20日に行われる。

■岩根沢太々神楽

月山神社出羽神社湯殿山神社、摂社月山出羽湯殿山三神社(西川町 2012-09-09)
分類:神楽   地方:村山
市町村名:西川町

制作年:平成24年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:24分20秒

 岩根沢太々神楽は、明治初年頃に福島県伊達地方に伝わる里神楽がこの地方に伝えられたと言われている。神楽奉納は猿田彦舞、大延舞、宇賀神の三座での奉納となる。宇賀舞は、狐が舞う全体的に軽快なテンポの舞。最後に菓子を乗せた三宝を持って菓子を撒くが、これは農産物の種蒔きの場面で、五穀豊穣を願うものである。伝書などが無く、伝承は口頭による貴重な神楽であり、無形文化財に指定されている。

■田麦俣田植踊

田麦俣田植踊保存会(鶴岡市 2012-09-16)
分類:田植踊   地方:庄内
市町村名:鶴岡市

制作年:平成24年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:18分05秒


 田麦俣の田植踊りは、田麦俣に伝えられた伝統の民俗芸能で、鶴岡市の指定無形民俗文化財になっている。東北地方3大田植踊りとして、田麦俣の田植踊り、福島県郡山三春、宮城県名取郡馬場のものと共に貴重なものである。起源は不詳であるが、豊作を祝い、神社例祭に奉納される。

■藤助新田菖蒲叩き行事

藤助新田菖蒲叩き行事保存会(東根市 2012-06-10)
分類:その他   地方:村山
市町村名:東根市

制作年:平成24年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:18分25秒

 菖蒲叩きとは、菖蒲で作った棒を激しく地面にたたきつけ、その匂いと音で悪霊を追い払う子供の民俗行事である。菖蒲やマコモ、よもぎなどで作った叩き棒を「山姥、金時(江戸時代に流行した金時風邪(おたふくかぜ)のこと)、来んな、来んな」の掛け声で地面に叩きつけ、五穀豊穣と無病息災など願う。地区内には保存会もあり、地区全体でこの伝統行事を受け継いでいる。

■ムジナのむかさり

ムジナのむかさり保存会(村山市 2012-11-11)
分類:その他   地方:村山
市町村名:村山市

制作年:平成24年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:22分55秒


 村山市の大正時代に始まったと言われている行事である。キツネの嫁入りにちなんだ行事で、 男性が花嫁に、女性が花婿に扮し結婚式を行い、子孫繁栄や豊作を祈る。村山市の楯岡馬場地区で、キツネがタヌキに化けるように、男性が女性、女性が男性に変装して子孫繁栄や豊作を祈る。「むかさり」とは「無家去」の字が当てられ、花嫁が実家を去り嫁いでいくため実家が無くなるという意味である。

■松山能

松諷社(酒田市 2013-01-26)
分類:能   地方:庄内
市町村名:酒田市

制作年:平成25年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:29分35秒

 松山能は寛文の頃(1660~)、松山藩主酒井忠恒の時代、江戸勤番の松山藩士が能楽を修得したことから始まった。1732~1787年、三代目酒井忠休の時代頃から盛んになり、多くの謡本が残されている。明治維新後、武家から町方に伝わり蔵小路皇大神社(神明神社)の氏子達により能楽堂(能舞台)が建設された。後に演能団体「松諷社」によって引き継がれ、現在も継承されている。
 昭和55年に県の無形民俗文化財に指定された。

■山辺人形浄瑠璃芝居

阿部司朗(山辺町 2013-03-03)
分類:その他   地方:村山
市町村名:山辺町

制作年:平成25年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:29分30秒


 初代房司は昔からの歌舞伎狂言のほかに怪談物や講談物の新作を試み、また手人形と呼ばれていたこれまでの簡単な人形に色々改良を加え、一人遺のカシラに三人遺の文楽のカシラを参照して顔面器官を操る独特の操法を生み出した。操り方は指人形、ハサミ式、裾突っ込み、二つ違い、特に両手に各一体の人形を裾突っ込み式で操る二つ違いは複式ハサミ式ともいうべきもので全国的にも珍しい。

■獅子冠並梵天ばよい

熊野神社獅子冠事務所(南陽市 2011-07-25)
分類:獅子踊   地方:置賜
市町村名:南陽市

制作年:平成23年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:20分43秒


 山形県南陽市の熊野大社で毎年行われている梵天ばよいは行者達が梵天をもち二列になって往復する中を獅子児と呼ばれる子供たちが粟の小枝で行者の肩や頭をたたき、梵天につけられたシデを取り合うものです。

■青沢獅子踊り

青沢獅子踊保存会(酒田市 2011-08-14)
分類:獅子踊   地方:庄内
市町村名:酒田市

制作年:平成23年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:8分20秒

 山形県酒田市青沢地区に伝わるこの獅子踊りは、別名「獅子はね」と言われるほど躍動的な踊りで観客を魅了します。

■平枝番楽

平枝番楽保存会(真室川町 2011-08-29)
分類:番楽    地方:最上
市町村名:真室川町

制作年:平成23年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:26分00秒

 平枝番楽は、江戸時代の中ごろ秋田県矢島地方から伝えられたと言われ、獅子神楽の一種で悪霊を祓い家内安全・五穀豊穣を祈るために行われています。

■日和田弥重郎花笠田植踊

日和田弥重郎花笠田植踊保存会(寒河江市 2011-11-3)
分類:田植踊   地方:村山
市町村名:寒河江市

制作年:平成23年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:15分13秒

 この田植踊は田起しから田植までの農作業を演じて田の神の加護を祈り秋の豊作を願い祝うものです。会話形式の劇的進行など古い田遊びの古形を遺しています。

■豊烈神社の打毬

山形豊烈打毬会(山形市 2011-10-06)
分類:その他   地方:村山
市町村名:山形市

制作年:平成23年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:23分24秒

 豊烈神社に伝わる古式打毬(だきゅう)は日本に残る三つの打毬の一つで極めて貴重なものです。打毬とは馬上から地面に数十個ある毬(まり)をしゃくし状の棒で拾い上げ毬門(きゅうもん)と呼ばれる穴に投げ入れる馬上競技です。

■山戸能・山五十川歌舞伎

山五十川古典芸能保存会(鶴岡市 2011-11-23)
分類:歌舞伎   地方:庄内
市町村名:鶴岡市

制作年:平成23年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:30分00秒

 山戸能は山五十川(やまいらがわ)の鎮守「河内神社」の神事能です。「座揃囃子」と「恋慕の舞」は全国でも珍しい特色をもっています。山五十川歌舞伎は、「河内神社」の神事歌舞伎で、山戸能と一緒に公演されます。山戸能と山五十川歌舞伎ともに、内外で高く評価されています。

■高松観音御年越餅搗行事

高松観音御年越餅搗行事保存会(上山市 2011-12-11)
分類:その他   地方:村山
市町村名:上山市

制作年:平成23年度
著作:(公財)山形県生涯学習文化財団
制作:(公財)山形県生涯学習文化財団
時間:22分37秒

 山形県上山市で年越しの行事として長く伝わるこの行事はミズナラでできた杵を手にした男性が唄と太鼓に合わせて勇壮に行います。突き上げた餅を千本杵で空中高くさしあげる光景は圧巻です。

■高玉芝居

高玉芝居一座(白鷹町 2012-02-11)
分類:歌舞伎   地方:置賜
市町村名:白鷹町

制作年:平成23年度
著作:(財)山形県生涯学習文化財団
制作:(財)山形県生涯学習文化財団
時間:29分18秒

 高玉芝居の誕生は、高畠町の亀岡文殊で公演した歌舞伎役者が瑞龍院を参拝した折り、高玉の人々に芝居を教えたことがきっかけと言われています。わかりやすく面白い芝居は大衆に好評を博し、現在も公演が行われています。